主日早課:(11)イオアン67端;21:15-25
15 彼の時、イイスス死より復活して後、その門徒に現れて、イイスス
シモン ペトルに謂ふ、イオナの子シモンよ、爾我を愛すること彼等に過ぎたるか。彼曰ふ、主よ、然り、爾は我が爾を愛するを知る。イイスス彼に謂ふ、我が羔を牧せよ。
16 又第二次彼に謂ふ、イオナの子シモンよ、爾我を愛するか。ペトル曰ふ、主よ、然り、爾は我が爾を愛するを知る。イイスス彼に謂ふ、我が羊を牧せよ。
17 第三次彼に謂ふ、イオナの子シモンよ、爾我を愛するか。ペトル第三次に、爾我を愛するかと、謂ひしに因りて、憂ひて、彼に謂へり、主よ、爾は知らざる所なし、爾は我が爾を愛するを知る。イイスス彼に謂ふ、我が羊を牧せよ。
18 我誠に誠に爾に語ぐ、爾少き時に於て、自ら帯を束ねて、欲する所に行けり、老ゆるに及びて、爾の手を伸べん、他人爾を束ねて、爾が欲せざる所に曳かん。
19 此を言ひしは、ペトルが若何なる死を以て、神を栄せんとするを示せるなり。言ひ竟りて、又彼に謂ふ、我に従へ。
20 ペトル顧みて、イイススの愛せし所の門徒の後に従ふを見る、即晩餐の時、イイススの胸に倚りて、主よ、爾を売る者は誰ぞと、云ひし者なり。
21 ペトル彼を見て、イイススに謂ふ、主よ、斯の人は如何。
22 イイスス彼に謂ふ、我若し彼が存して、我が来るを持つことを欲せば、爾と何ぞ与らん、爾我に従へ。
23 是に於て此の言は兄弟の間に散じて、此の門徒は死せざらんと言へり。然れどもイイススは彼に、死せざらんと言ひしに非ず、乃我若し彼が存して、我が来るを待つことを欲せば、爾と何ぞ与らんと、言ひしなり。
24 此等の事を証し、且之を書しし者は、即此の門徒なり、我等は彼の証の真なるを知る。
25 イイススの行ひし事、他に亦多く有り、若し一々之を書さば、我意ふ、其書は世載するに勝へざらん、アミン。
口語
21:15彼らが食事をすませると、イエスはシモン・ペテロに言われた、「ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に、わたしを愛するか」。ペテロは言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」。イエスは彼に「わたしの小羊を養いなさい」と言われた。
21:16またもう一度彼に言われた、「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。彼はイエスに言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」。イエスは彼に言われた、「わたしの羊を飼いなさい」。
21:17イエスは三度目に言われた、「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。ペテロは「わたしを愛するか」とイエスが三度も言われたので、心をいためてイエスに言った、「主よ、あなたはすべてをご存じです。わたしがあなたを愛していることは、おわかりになっています」。イエスは彼に言われた、「わたしの羊を養いなさい。
21:18よくよくあなたに言っておく。あなたが若かった時には、自分で帯をしめて、思いのままに歩きまわっていた。しかし年をとってからは、自分の手をのばすことになろう。そして、ほかの人があなたに帯を結びつけ、行きたくない所へ連れて行くであろう」。
21:19これは、ペテロがどんな死に方で、神の栄光をあらわすかを示すために、お話しになったのである。こう話してから、「わたしに従ってきなさい」と言われた。
21:20ペテロはふり返ると、イエスの愛しておられた弟子がついて来るのを見た。この弟子は、あの夕食のときイエスの胸近くに寄りかかって、「主よ、あなたを裏切る者は、だれなのですか」と尋ねた人である。
21:21ペテロはこの弟子を見て、イエスに言った、「主よ、この人はどうなのですか」。
21:22イエスは彼に言われた、「たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとしても、あなたにはなんの係わりがあるか。あなたは、わたしに従ってきなさい」。
21:23こういうわけで、この弟子は死ぬことがないといううわさが、兄弟たちの間にひろまった。しかし、イエスは彼が死ぬことはないと言われたのではなく、ただ「たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとしても、あなたにはなんの係わりがあるか」と言われただけである。
21:24これらの事についてあかしをし、またこれらの事を書いたのは、この弟子である。そして彼のあかしが真実であることを、わたしたちは知っている。
21:25イエスのなさったことは、このほかにまだ数多くある。もしいちいち書きつけるならば、世界もその書かれた文書を収めきれないであろうと思う。