尊貴光栄なる預言者前駆授洗イオアンの斬首祭(斎の日)
マルコ24端;6:14-30
14 イロド王イイススの事を聞きて、(蓋其名は揚れり、)曰へり、此れ授洗イオアンが死より復活せしなり、故に彼に由りて異能は行はる。
15 他の者は是れイリヤなりと曰ひ、又他の者は是れ預言者、或は諸預言者の一の若き者なりと曰へり。
16 惟イロド聞きて曰へり、是れ我が首を斬りしイオアンなり、彼は死より復活せり。
17 蓋此のイロドは人を遣して、イオアンを執へて、之を獄に繋げり、其兄弟フィリップの妻イロデアダの為の故なり、其之を娶りたればなり。
18 蓋イオアンはイロドに謂へり、爾の兄弟の妻を娶るは宜しからずと。
19 イロデアダ彼を怨みて殺さんと欲したれども、能はざりき。
20 蓋イロドはイオアンを義にして聖なる人たるを知りて、彼を畏れ、及び彼を護り、彼に聞きて多くの事を行ひ、且欣びて彼に聞けり。
21 適好き機会の日は至れり、即イロド、其誕生日に於て諸大臣、千夫長、及びガリレヤの尊者の為に筵を設けたり。
22 イロデアダの女入りて舞ひ、イロド及び共に席坐する者の喜を獲たり。王女に謂へり、爾が欲する所を我に求めよ、我爾に与へん。
23 又彼に誓へり、凡そ爾が我に求むる所は、我が国の半に至ると雖、爾に与へん。
24 女出でて、其母に謂へり、何を求むべき。彼曰へり。授洗イオアンの首。
25 女直に急ぎ入りて、王に求めて曰へり、我爾が授洗イオアンの首を今盤に盛りて我に与へんことを欲す。
26 王憂ひたれども、誓の為、又共に席坐せる者の為の故に、之を拒むを欲せざりき。
27 王直に一卒を遣し、其首を攜へんことを命ぜり。
28 彼往きて、之を獄に斬り其首を盤に盛り、攜へて之を女に与へ、女之を其母に与へたり。
29 其門徒之を聞きて来り、其屍を取りて、墓に蔵めたり。
30 使徒等イイススの許に集りて、