ルカ83端;16:19-31
19 富める人あり、紫袍と細布とを衣、日々奢り楽めり。
20 亦貧しき者ラザリと名づくるあり、全身腫物を病みて、富める人の門に臥し、
21 其食卓より遺つる屑を以て、腹を果たさんと欲せり、犬も来りて、其腫物を舐れり。
22 貧しき者死して、天使等に因りてアウラアムの懐に送られ、富める者も死して葬られたり。
23 地獄の苦の中に在りて、彼其目を挙げて、遙にアウラアム及び其懐に在るラザリを見たり。
24 乃呼びて曰へり、父アウラアムよ、我を憐み、ラザリを遣して、其指の尖を水に蘸して、我が舌を涼さしめよ、蓋我此の焔の中に苦む。
25 然れどもアウラアム曰へり、子よ、爾は存命の時爾の善を受け、ラザリは同じく其悪を受けたりしを憶へ、今彼は此に慰み、爾は苦む。
26 第此のみならず、爾等と我等との間に巨なる淵は限れり、故に此より爾等に渉らんと欲する