パスハ後第7諸聖神父

聖使徒行実44;20:16-18,28-36

16 (けだし)パワェルは(しう)(かう)して、エフェスを()ぎんと(さだ)めたり、アシヤに(ひさ)しく(とどま)らざらん(ため)なり、(かれ)()くすべくば、()(じゅん)(せつ)()にイエルサリムに()らんと(ほっ)したればなり。
17 (かれ)はミリトよりエフェスに(ひと)(つかは)して、(けう)(くわい)(ちゃう)(らう)()()したり。
18 (かれ)()(きた)りし(とき)(これ)()へり、(なんぢ)()()がアシヤに(きた)りし(はじめ)()より、(つね)(なんぢ)()(とも)にせし(こと)如何(いかん)()れり、

28 (ゆゑ)(なんぢ)()(みづか)(つつし)み、(また)(ぜん)(ぐん)(つつし)め、(すなはち)(せい)(しん)(なんぢ)()(その)(うち)()てて、(かん)(とく)()し、(しゅ)(かみ)(おのれ)()(もっ)()たる(けう)(くわい)(ぼく)せしむ。
29 (けだし)(われ)()る、()()りし(のち)(ざん)(にん)なる(おほかみ)(ぐん)(をし)まざる(もの)は、(なんぢ)()(うち)()らん、
30 (なんぢ)()(うち)より人々(ひとびと)(おこ)りて、(もん)()(いざな)ひ、(おのれ)(したが)はしめん(ため)に、()(もと)(こと)(かた)らん。
31 (ゆゑ)(けい)(せい)して、()(さん)(ねん)(かん)(ちう)()()えず、(なみだ)(もっ)(なんぢ)()(かく)(じん)(をし)へしを(おも)へ。
32 (けい)(てい)よ、(いま)(われ)(なんぢ)()(かみ)(およ)(その)(おん)(ちょう)(ことば)(なんぢ)()()て、(なんぢ)()(およそ)(せい)せられし(もの)(うち)()(げふ)(あた)ふるを()くする(もの)(たく)す。
33 (ひと)(きん)(ぎん)()(ふく)は、(われ)(いま)(これ)(むさぼり)らざりき。
34 (なんぢ)()(みづか)()る、()()()(われ)(およ)(われ)(とも)()りし(もの)(もとめ)(きょう)せしを。
35 (およそ)(こと)(おい)(われ)(なんぢ)()()(らう)して、柔弱(よわき)(もの)(たす)け、(かつ)(しゅ)イイススの(ことば)(おも)()きを(しめ)せり、(けだし)(かれ)(みづか)()へり、(あた)ふるは()くるよりも(さら)(さいはひ)なりと。
36 ()(をは)りて、(かれ)(ひざ)(かが)めて、(しゅう)(とも)(いの)れり。

口語

20:16それは、パウロがアジヤで時間をとられないため、エペソには寄らないで続航することに決めていたからである。彼は、できればペンテコステの日には、エルサレムに着いていたかったので、旅を急いだわけである。

20:17そこでパウロは、ミレトからエペソに使をやって、教会の長老たちを呼び寄せた。

20:18そして、彼のところに寄り集まってきた時、彼らに言った。

20:28どうか、あなたがた自身に気をつけ、また、すべての群れに気をくばっていただきたい。聖霊は、神が御子の血であがない取られた神の教会を牧させるために、あなたがたをその群れの監督者にお立てになったのである。

20:29わたしが去った後、狂暴なおおかみが、あなたがたの中にはいり込んできて、容赦なく群れを荒すようになることを、わたしは知っている。

20:30また、あなたがた自身の中からも、いろいろ曲ったことを言って、弟子たちを自分の方に、ひっぱり込もうとする者らが起るであろう。

20:31だから、目をさましていなさい。そして、わたしが三年の間、夜も昼も涙をもって、あなたがたひとりびとりを絶えずさとしてきたことを、忘れないでほしい。

20:32今わたしは、主とその恵みの言とに、あなたがたをゆだねる。御言には、あなたがたの徳をたて、聖別されたすべての人々と共に、御国をつがせる力がある。

20:33わたしは、人の金や銀や衣服をほしがったことはない。

20:34あなたがた自身が知っているとおり、わたしのこの両手は、自分の生活のためにも、また一緒にいた人たちのためにも、働いてきたのだ。

20:35わたしは、あなたがたもこのように働いて、弱い者を助けなければならないこと、また『受けるよりは与える方が、さいわいである』と言われた主イエスの言葉を記憶しているべきことを、万事について教え示したのである」。

20:36こう言って、パウロは一同と共にひざまずいて祈った。

20:37みんなの者は、はげしく泣き悲しみ、パウロの首を抱いて、幾度も接吻し、

20:38もう二度と自分の顔を見ることはあるまいと彼が言ったので、特に心を痛めた。それから彼を舟まで見送った。