ガラティヤ書1:11~19

兄弟(けいてい)よ、我爾等に告ぐ、我が(つた)えし福音は人に()るに(あら)蓋我人(けだしわれひと)より(これ)を受け、(これ)を学びしに(あら)(すなわち)イイスス ハリストスの黙示(もくし)に由るなり。 爾等は我が先にイウデヤ教に在りし時に行いし所を聞けり、即我(そくわれ)(はなはだ)しく神の教會(きょうかい)窘逐(きんちく)し、(これ)残害(ざんがい)し、且イウデヤ教に進歩して、我が同族(どうぞく)(うち)年相若(としあいひと)しき多くの人に超え、極めて先祖の遺傳(いでん)に熱中せり。(しか)れども我が母の胎より我を(えら)びて(その)恩寵(おんちょう)(もっ)て我を()しし神が(よろこ)其子(そのこ)を我が(うち)(あらわ)し、我をして(これ)を異邦人に福音せしめんとせし時、我(ただち)血肉(けつにく)相謀(あいはか)らず、(また)イエルサリムに(のぼ)、我より先に使徒と為りし者を見ず、(すなわち)アラワィヤに往き、後又(のちまた)ダマスクに返れり()ぎて三年を越えて、ベトルを見ん為にイエルサリムに上り、十五日間彼と(とも)居たり。他の使徒は、主の兄弟イアコフの外、誰をも見ざりき。

口語訳

兄弟たちよ。あなたがたに、はっきり言っておく。わたしが宣べ伝えた福音は人間によるものではない。わたしは、それを人間から受けたのでも教えられたのでもなく、ただイエス・キリストの啓示によったのである。ユダヤ教を信じていたころのわたしの行動については、あなたがたはすでによく聞いている。すなわち、わたしは激しく神の教会を迫害し、また荒しまわっていた。そして、同国人の中でわたしと同年輩の多くの者にまさってユダヤ教に精進し、先祖たちの言伝えに対して、だれよりもはるかに熱心であった。ところが、母の胎内にある時からわたしを聖別し、恵みをもってわたしをお召しになったかたが、異邦人の間に宣べ伝えさせるために、御子をわたしの内に啓示して下さった時、わたしは直ちに、血肉に相談もせず、また先輩の使徒たちに会うためにエルサレムにも上らず、アラビヤに出て行った。それから再びダマスコに帰った。その後三年たってから、わたしはケパをたずねてエルサレムに上り 、彼のもとに十五日間、滞在した。しかし、主の兄弟ヤコブ以外には、ほかのどの使徒にも会わなかった。